水道法の施行改正(平成12年厚生省環境衛生局通達)
水道水源が汚染されるおそれのある水道事業においては水源の監視を強化し、
また必要に応じて水道原水による魚類の飼育、自動監視機器の導入を考慮するなど、
劇毒物等による汚染の早期発見に努めること。
- ■水道法 第23条1項 給水の緊急停止
- 水道事業者は、その供給する水が人の健康を害する恐れがあることを知ったときは、直ちに給水を停止し、かつ、その水を使用することが危険である旨を関係者に周知させる措置を講じなければならない。
- ■水道法 第52条 罰則規定
- 第23条1項の規定に違反した者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金などの刑法の
適用。
「米国の同時多発テロ」を契機とする国内におけるテロ事件発生に関する対応について(平成13年厚生労働省大臣官房通達)
水道に関する危機管理の対応について
水道施設については、水源監視の強化、浄水場、配水池等の警備の強化、
防護対策の確立を図り、バイオアッセイ等による水質管理を徹底すること。
無駄を一切排除し、耐震、耐雷性能に優れたシンプルなフォルムに、必要な機能を凝縮させました。
拡張性・互換性にすぐれ、既存の監視装置との接続が
容易です。
異常警報時は監視水槽内の試験水を自動電磁弁が作動し水保管容器に採取し分析試験センターで詳細を後日、確認が行えます
- 型式:NBA-03
- 構造:屋内自立型(耐震構造:耐比重性能600kg)
- 外形寸法:W700×H1800×D700
- 重量:145kg
- 電源:AC100V
- 消費電力:1300W(max)
- 映像出力:3点(NTSC 1Vp-p)
- 警報出力:9点(無電圧A接点)
- 通信出力:1点(Ethement)
メダカが長期に生息できる自然環境を考慮した監視水槽に設計致しました。
- ・約20匹のメダカの長期生息を可能にして誤警報を解消しました。
- ・水槽は楕円形の海流式で水深を65mm以下と極浅にしました。
- ・水槽の用水量8リットルで1分間に約0.8~1.5リットルの連続検水が可能です。
- ・餌も自動給餌、回流式の自動洗浄でメンテナンスが容易です。
- ・監視水槽の上部からCCDビデオカメラで俯瞰撮影致します。
- ・監視水槽全面を56ブロックに分割し、1ブロックに64個のドットセンサを配置。
当社は試験魚としてヒメダカを使っています。なぜヒメダカなのでしょうか。
- ・微量の毒にすばやく反応し、高精度の検査が可能です。
- ・個体差が少なく、毒性反応の誤差が少ない。
- ・遺伝的要因を排除した純正魚類です。
- ・ヒメダカはOECD(経済協力開発機構)指定の検査対象魚です。
- ・大学や研究機関で研究使用事例が多く、データも豊富です。
- ・学術的に生態が解明されています。
- ・急性毒物試験の試験魚として一般的に使用されています。
- ・長寿命(最長5年の生存事例あり)
- ・国内にヒメダカの養殖業者が多い。
- ・装置を小型に製造することが出来ます。
参考:環境省OECD「化学物質の生態影響試験について」(外部サイト)
メダカ、金魚、タナゴの三種類の毒物反応試験で、メダカがいちばん早く反応します。
水槽 | 10リットル・共同 | ||||
魚種 (体長) |
メダカ (2.5cm) |
タナゴ (8cm) |
金魚 (6cm) |
||
試 薬 毒 物 |
シアン化カリウム 100ppm 100mg/L (1g/10L) |
一 匹 目 |
仮死&死亡 7分 |
仮死&死亡 10分 |
仮死&死亡 42分 |
二 匹 目 |
仮死&死亡 8分 |
仮死&死亡 25分 |
仮死&死亡 45分 |
※メダカは1匹目から2匹目までの時間差が少なく魚類の個体差が少ないのが特徴です。
※金魚は、原種のフナから鑑賞魚に品種改良が長年重ねられ遺伝的な毒性が不明です。
観賞魚として体長が大きな種や抵抗力が強いものがあります。
そのため学術的な毒物試験魚としては不適当で実験データが少ないのです。
(金魚の体長は6~20cmと個体差が多く毒性反応の誤差が多いと言われております)
魚が大きく成長するほど
毒物反応が鈍くなります
メダカは成長しません!
人の目で見分けるのが難しい異常行動も、「メダカのバイオアッセイ」なら見分けることができます。
- 毒物に侵された魚の異常行動
水道法で定められているのは、魚が死なない程度の低濃度毒物の検知です。
ブロック画像方式とは
- 監視水槽の前面に56(7×8)ブロックが画像処理で配置され、メダカが動くとブロック(8×8=64ドット)のドットが検知(画像処理センサーが検知)し、所属ブロックがテレビ画面に表示され計数されます。
水道法に基づく水質基準値シアン化物イオン濃度 0.01mg/Lではメダカは死にませんが
ブロック画像方式は微量毒物を検知します。
※一般的な(魚類の活動量の上限・下限を検知する)検出方法では検知できません。
そのわけは…
- イワシの群れ行動
(大型魚から捕食されないための行動)
- 生態本能を電子技術で検知します
- メダカのバイオアッセイ」は、危険が迫ると群れが固まり大きく見せるという小型魚類の捕食防御本能を応用しています。
群れの異常行動(捕食防御本能)を解析することで微量毒物でもアラームを出すことができます。高濃度の毒物の場合は死亡判定をいたしますので、低濃度から高濃度の毒物まで広範囲に解析できるのです。
弊社は独自開発した専用の画像処理装置で解析しており、パソコンを利用をした処理方法とは異なりハードディスクトラブルやソフトのクラッシュなどのトラブルが最も低いのも特徴です。
-
正常時のメダカの行動
メダカは流れに向かって自由に泳いでいます。
-
正常時の画像解析の表示
多数の検知ブロック数で正常判断します
-
シアン流入による異常行動
捕食防御本能によりメダカが固まり
動かなくなる異常行動
-
異常時の画像解析の表示
小数の検知ブロック数で異常判断します
検知ブロック数が少ないため異常判断
特許登録技術により、微量毒物を検知できるのです。
当社装置はシアン化カリウム
0.01mg/Lで10時間以内、1g/Lで10分以内、
のアラーム試験に合格し東京都水道局様に納入しました。
東京都水道局様工場立会試験「毒物試験」(平成24年2月27日)の様子
毒物試験にはナチャラル試験用装置と毒物試験用装置の2台で行われました。
-
- ナチュラル試験(誤報試験)用装置
-
- 毒物試験用装置(納入予定装置)
-
シアン化カリウム(KCN)
純度98%以上
(未開封を準備) -
検出データ確認
東京都水道局様 立会試験の「毒物試験」結果データ。
ナチュラル試験(誤報試験)においての警報履歴
経過時間 | 注意1 | 注意2 | 注意3 | 異常 | - | メダカ生存数 |
---|---|---|---|---|---|---|
16:07~17:06 | 2 | 0 | 0 | 0 | 15 | |
17:07~18:06 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | |
18:07~19:06 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | |
19:07~20:06 | 2 | 1 | 0 | 0 | 15 | |
20:07~21:06 | 2 | 1 | 0 | 0 | 15 | |
21:07~21:56 | 2 | 2 | 0 | 0 | 15 |
シアン化カリウム0.01mg/Lで10時間以内の毒物試験において、5時間56分にて発報しました。
シアン曝露による警報履歴(異常警報は5時間56分で発報。)めだかの死亡数0
経過時間 | 注意1 | 注意2 | 注意3 | 異常 | メダカ生存数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
16:07~17:06 | 0 | 1 | 0 | 0 | シアン投入 | 15 |
17:07~18:06 | 2 | 1 | 0 | 0 | 15 | |
18:07~19:06 | 0 | 1 | 1 | 0 | 15 | |
19:07~20:06 | 7 | 4 | 4 | 0 | 15 | |
20:07~21:06 | 8 | 6 | 4 | 0 | 15 | |
21:07~21:56 | 6 | 10 | 7 | 1 | 異常警報 | 15 |
メダカは10時間後も15匹全数生存が確認された。
シアン化カリウム1,000mg/Lで10分以内の毒物試験において、8分43秒で発報しました。
シアン化カリウム(KCN)1,000mg/L曝露による警報履歴
経過時間 | 注意1 | 注意2 | 注意3 | 異常 | メダカ生存数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
16:51~16:52 | シアン投入 | 15 | ||||
16:52~16:53 | 11 | |||||
16:53~16:54 | 10 | |||||
16:54~16:55 | 1 | 1 | 8 | |||
16:55~16:56 | 1 | 1 | 6 | |||
16:56~16:57 | 1 | 5 | ||||
16:58~16:59 | 1 | 4 | ||||
16:59~17:00 | 1 | 3 | ||||
17:00~17:01 | 6 | 10 | 7 | 1 | 異常警報 | 3 |
専用のオプション機器であらゆる試験水に対応することができます。
-
- ろ過機
-
- 高濁水用ろ過器
-
- 加温器(別置型)
-
- 塩素中和器(浄水用)
-
- データー管理用PCと専用ソフト
-
- 遠方監視用機器
無人の取水場・浄水場で多く採用されております。
メダカに毒物を暴露した毒物試験書(毒物試験ライブラリ)があります。
- 各種毒物を濃度毎にまた設定値毎に実機にメダカを入れて暴露した毒物試験のデータです。
(国内では唯一のデータと言われています)
魚類の水質自動監視メーカーでは国内最大級の毒物試験を実施致しました。